プロスポーツの新しい収益源として期待がかかるのが「スポーツベッティング」だ。日本語に訳すと「スポーツへの賭け事」であり、野球やサッカーだけでなく、あらゆるスポーツの勝敗やスコアが対象になる。(中略)
だが、日本は競馬が8年連続増収の2兆8817億円、競輪が6年連続増収の6604億円の売上高があるギャンブル大国にもかかわらず、スポーツベッティングは認められていない。国際カジノ研究所所長の木曽崇氏はこう解説する。
「IR法案で認めることは不可能ではありませんが、『スポーツベッティングを含めない』という意向が有識者会議側からあり、すぐに認められることはないと思われます。あらためて法案を作る必要があるため、導入には最低でも数年かかります」(中略)
では今後も日本ではスポーツベッティングが認められる可能性はないのか。
実は近年、プロスポーツに参入したIT企業を中心にスポーツベッティングを解禁すべきだという声が強くなっている。実際、あの渋谷系メガベンチャーが永田町や霞が関へのロビー活動を開始しているという。
Diamond online:2020.08.06: https://diamond.jp/articles/-/244513
プロスポーツ界も新たな収益源を模索する時代
世界がコロナ禍にあえぐ中、とりわけ厳しい環境におかれた各スポーツ業界でも存続するための新たな試みが検討されており、その一つがスポーツベッティングだという。記事では、近年プロスポーツ業界へ参入が目覚ましい“とあるIT企業”がすでに法整備へ向けたロビー活動を展開しているという。
スポーツベッティングとは?
イギリスでは古くから“ブックメーカー”と呼ばれる賭博業が盛んで、「ウィリアムヒル」や「BETWAY」といった大手ベッティングサイトの名を聞いたことがある方も多いのではないだろうか? ブックメーカーでは、サッカーやテニスなど自国のメジャー競技から、プロ野球や相撲といった海外マイナー競技まで幅広いスポーツが賭けの対象となっている。
スポーツ業界への貢献度が高い
スポーツベッティングは多くの人々の関心をスポーツへと惹きつつ、また十分な収益化も達成しており、結果としてプロスポーツ育成に多大な貢献を果たしていると言われる。欧州ではすでに社会的な地位を確立しており、賭博事業者がプロチームのスポンサーを務めるケースも多いようだ。
日本で近いのはスポーツくじのtoto
日本国内にはすでにサッカーを対象とした“スポーツ振興くじ(toto)”があるが、これは控除率50%、かつ高額配当がウリである宝くじのような存在。現状スポーツベッティングとは性質の異なる存在だ。
しかし、スポーツ議員連盟はコロナ後におけるtotoの売り上げ向上策として、対象にプロバスケットボール(Bリーグ)を加えるほか、JリーグやBリーグにおける一試合の結果を予想する商品、シーズンを通した順位を予想する商品を2022年から導入する案を今年5月にまとめており、将来的にスポーツベッティングに寄せていきたい空気がヒシヒシと感じられる。
記事の“渋谷系ベンチャー企業”がtotoと繋がっていって… わりと近い将来にスポーツ賭博の解禁もあり得るかもしれない。