この記事が指摘しているように、明らかに日本人に向けて、日本語でさまざまな特典を提示してオンラインカジノ・ゲームに誘導しているサイトがいくつもあることから、すでに多くの日本人が参加していると考えるのは不自然なことではない。しかも、そういったサイトの広告を見かける頻度は今年に入り非常に増えたと感じることからも、営業活動を強化していることがうかがわれる。
いったいどれほどの市場がすでに形成されているのかは見当もつかないが、もっとも親和性が高い属性と考えられるパチンコ・パチスロプレイヤー(以下、遊技者)を対象に本誌が8月に実施したアンケート調査の中で、オンラインギャンブル(ライブストリーミング、iGaming、スポーツベットを含む)で遊んだ経験の有無などを尋ねた。
その結果、調査対象である首都圏在住の20代~70代(各年代のサンプル数は均等に割り付け)の遊技者の27.0%が、緊急事態宣言解除から8月中旬までの約2カ月半の間にオンラインカジノを「遊んだ」と回答した。
(中略)
あくまでも「遊技者における参加者」ということになるが、ライブカジノの参加者を推計してみる。
大規模な生活者調査に基づく『パチンコ・パチスロ プレイヤー調査2019』(シーズ、エンビズ総研、APJの共同調査)によると、頻度が「週2回以上」の遊技参加人口は推計237万人、「月に4~5回程度」は261万人、「月に1回程度」は240万人。これに今回調査の、遊技頻度ごとのライブカジノ参加者率を掛けると、237×0.229+261×0.188+240×0.011=106万人となる。
出典:AMUSEMENT&GAMING RESERCH
https://amusement-gaming-research-japan.blogspot.com/2020/10/100.html?m=1
増加傾向にはあったが数字は予想以上に!
今回の数字は、遊技人口が特に多くオンラインカジノとの親和性が高いパチンコユーザーを対象に行われた調査からの推計とのこと。同時調査された公営競技への参加率と比べても遜色ない割合のユーザーがコロナ自粛期間にオンラインカジノに参加したという。
法的解釈はさておき、実態の知れないギャンブルに100万をも超える日本人が参加していたという事実には驚くばかりだ。
今後も日本において解禁される流れはない
理由として大きいのは、緊急事態宣言で自宅待機時間が増えていたこと、そして賛否はあるがオンラインカジノ自体に違法性がないという認識が広がっているということが挙げられる。
ちなみに、今現在国内で検討されているIR推進法においてはランドカジノ(実態のあるカジノ)が前提となっており、今後も同じ文脈でオンライン解禁が論じられることはないという。