カジノを含む統合型リゾート施設(IR)の横浜市への誘致の賛否を問う住民投票を目指す市民団体「カジノの是非を決める横浜市民の会」は4日、9月に始めた署名活動を終えた。最終日の4日正午時点で15万6千人余の署名を集め、住民投票条例制定の直接請求に必要な約6万2500人分の2倍以上となった。
同会は署名した人の居住区ごとに署名を分け、13日に各区の選挙管理委員会に提出する。共同代表を務める小林節・慶応大名誉教授は「賛否はわれわれが決めるべきだという主張が市民に理解され、ほっとしている」と振り返った。
署名提出を受けて市は、有効署名が約6万2500人分以上あるかを審査し、必要数を確認できれば、林文子市長が市議会に住民投票条例案を提出する。市議会が住民投票条例案を可決すれば、60日以内に住民投票が行われる。林市長は住民投票が実現し、反対が多数となったら誘致を撤回する考えを示している。
いよいよ市議会提出へ
正念場を迎えつつある横浜IRの住民投票署名運動。今年9月からスタートした署名活動も昨日で終了。当初掲げていた目標数の50万に届かなかったが、住民投票請求に必要な数の2倍以上の署名が集まったという。
今後は、市議会で住民投票条例案が可決されるか否かが分水嶺となる。署名団体は今月13日に署名を選挙管理委員会に提出する予定で、必要数の確認が取れれば、年明けにも林市長が住民投票を行うための条例案を市議会に提出する見込みだ。
住民投票になれば反対派優勢となる可能性が高く、林知事は住民投票で反対多数だった際のIR誘致撤回をすでに明言。ここまで持ち込まれると横浜IR実現は泡と消える可能性が高くなる。