日本人が設立・経営していた台湾のゲーム開発会社が、密かに多国籍ギャンブルサイトにスロットマシーンや釣りゲームのサービスを提供し利益を上げていた容疑で当局の摘発を受けた。
逮捕されたのは木下、松浦、寺井と名乗る3名の日本人幹部と、台湾人27名、香港人1名の計31名。同社はオンラインカジノ収益の5~8%を取り分として得ており、運営開始から18ヵ月間でその賭け金の総額は25億元(約91億円)にも及ぶという。
地元警察によると、同社はイギリスに本社を置き、日本にも進出している会社。顧客サービス・管理・開発・広報など分業体制が細かく敷かれており、開発した45のソフトウェアをオンラインカジノのプラットフォームに提供していた。裏では国境を越えたギャンブルシンジケートも関係していた可能性が高いと見ている。
参考:中華新聞雲China Daily news 2020.07.08
https://www.cdns.com.tw/articles/214777
多国籍オンカジ組織摘発の流れは中国から?
アジアでオンラインゲーミングライセンスを発行しているのはフィリピンだが、フィリピン政府はプレイヤーを外国人専用と位置づけているため、中国を筆頭に反発する諸外国が逆に摘発の手を強めているのが現状だ。既報の中国通報用サイト記事はその象徴的な動きで、中国政府の確固たる意志を示したものとも言えるだろう。日本もIR解禁を控えるなかで、取り締まり強化へと舵を切るのだろうか?