7月中旬以降、ラスベガスストリップの複数の施設において、人件費の削減策が本格化。
(中略)
・Boyd Gaming:ネバダ州の従業員の25%から最大60%以上(従業員数全体は、約10,000人)を解雇すると発表
・Penn National Gaming:Tropicana(ホテル再開業は9月1日予定)は、9月1日までに約620名の従業員を解雇する方針。Penn National Gamingは、3月に施設従業員(26,000人)を、一時帰休とし、施設再開とともに適正数を回帰させる方針
・Phil Ruffin氏:Circus Circus Las Vegas(2019年末にMGM Resorts Internationalより取得)において、9月1日付で252名を解雇
・Wynn Resorts:従業員に宛てたステートメントで「我々は、施設休業期間においても、従業員の雇用・給与支払いを維持してきた。ただし、再開した現在、収益の厳しさを認識しており、需要の度合いに応じた従業員数に削減せざるを得ない」としたラスベガスは、6月4日の再開した後、回復展望に関する悲観度が増している。
カジノIRジャパン:http://casino-ir-japan.com/?p=27000
ラスベガス市場は回復は遅くなるとの見方が強い
ラスベガスは2018年の訪問客のうち約半数が飛行機を利用しており、滞在平均も4.4日と他都市に比べ長い特徴がある。また、2019年度のネバダ州全体売上に占めるカジノ収益の割合は36%ほどで、それ以外は大規模集客イベントなどのアトラクションやホテル、飲食など。同記事では、6/4から再開されているカジノ以外は回復展望が立っていないことから、ラスベガス市場がコロナ前の水準に回復するまでには約3~5年を要するとしている。
過去にもあった市場崩壊
ネバダ州では、過去20年間で「同時多発テロ」「リーマンショック」という2回の大きな市場崩壊を経験。前者の回復期間には1年ほど、後者には数年かかったと言われている。今回は、感染状況によって度々後退せざるを得ないという特殊な災厄となるが、果たして回復には何年かかるだろうか?