(ブルームバーグ): マカオのカジノ収入は9月に前年同月比90%減少した。90%以上の落ち込みを記録するのはこれで6カ月連続。中国は新型コロナウイルス感染拡大で導入していたマカオ訪問やビザ(査証)制限の段階的な緩和に動いているが、今のところ客足の増加にほとんどつながっていない。
カジノ監察協調局が1日発表したデータによると、9月のカジノ収入は前年同月比90%減の22億1000万パタカ(約290億円)。アナリスト予想中央値は86%減だった。
出典:Yahoo JAPAN
https://news.yahoo.co.jp/articles/848cda0f0e8b0046947c5b7b83d05ceea93de761
9月のカジノ収入を表すGGR(ゲーミング荒収益)が発表
政府は8月26日から広東省、9月23日から中国全土でのマカオ観光用ビザ発給を再開していた。9月のGGR90%減という数字について、記事は客足の回復にまるで繋がっていないという辛口ぶりだが、8月のGGRが13億パタカであったことを踏まえれば、22億パタカという数字はコロナ以来初めてとなる回復兆候であり、明るい話題と言えなくもない。
現状スローもマカオに期待する理由とは?
ただ、現状の回復ペースがスローであることは事実であり、理由としては『観光ビザ発給作業は手作業につき処理が追い付かないこと』や『海外賭博の規制、海外への資金流出の厳格化』などが挙げられている。
10月以降には、中国本土からの旅客がさらに増加することは間違いなさそうだが、頼みの綱だった国慶節の連休中には期待したほどの結果にならない可能性が高い。
しかし、依然として他国よりもマカオのほうが市場回復スピードが早いと期待する向きは多く、その背景には、『訪問客の空路以外のアクセスウェイト(陸路・水路)が高いこと』『近隣地域(おもに中国本土)でのギャンブル需要の高さ』があると言われる。