マカオ政府は、安全な都市づくり及びITを活用した警察力向上の一環として「天眼(スカイアイ)」と呼ばれる街頭監視カメラの設置を進めている。
2016年から2018年までに3期にわたって820台が稼働済みで、明日(8月6日)午前0時から第4期の800台が新たに稼働し、合計1620台体制となる。
マカオ警察総局が8月5日発出したプレスリリースによれば、これまでに殺人、麻薬密売、強盗、窃盗、放火、禁止武器所持、傷害、拾得物不正占有、詐欺など5082件の犯罪捜査において天眼を活用したとのこと。目下、運用状況は良好で、期待した成果が得られているとした。
今後の第5、第6期の設置計画も進めており、学校及びバス停等の公共交通機関周辺や商業施設周辺といった人の密集する公共エリアへの設置を検討しているという。マカオ政府では、2023年までに2600台、2028年までに4200台体制とする目標を掲げている。
参考までに、マカオの面積は約32平方キロ。東京の山手線の内側のおよそ半分に相当する。
親中派行政長官の登場がマカオを変えた?
親中派と言われる賀一誠氏がマカオの最高責任者である行政長官に就任したのは2019年8月末のこと。
当選時から“中国との関係強化”を懸念する声も多かったですが、わずか一年足らずの間に中国の監視社会は我々の想像を超えたスピードでマカオを侵食しています。
高度な自治政府とやらはどこへ…
一国二制度が約束されていたはずのマカオですが、行政長官が中国との防波堤として機能しないのであれば、見せかけだけの自治と言わざるを得ないですね…我々の知っているマカオがどんどん変わってしまうようで寂しい限りです(◞‸◟)