マカオ司法警察局は10月7日、マカオ人の2人の男性から預かった1000万香港ドル(日本円換算:約1億3680万円)相当のカジノチップを詐取したとして、マカオ治安警察局に所属する警察官の男(33)とその妻で中国本土出身の女(25)を巨額詐欺容疑で逮捕したと発表。(中略)
容疑者夫妻はこの状況に乗じ、「カジノチップを現金化する方法がある」と持ちかけ、「3日以内に成功させ、報酬として7%を受け取る」との約束を交わした上で、被害者から1000万香港ドル相当のカジノチップを受け取ったという。しかし、約束の期日が過ぎたことから、被害者が容疑者夫妻を問い詰めたところ、カジノで負けてしまい、すべて使い果たしたとする説明とともに「穴埋め」として108万香港ドル(約1477万円)が戻され、以降は全く連絡が取れなくなったことから、騙されたことに気づき、警察に通報したという。
そのそもマカオの公務員はカジノ入場禁止!
マカオの法律では、公務員がカジノに入場することを原則禁止としており、例外的に春節(旧正月)の三が日に限ってカジノへの立ち入り、および賭博行為が認められている。
また、昨年末にはカジノ従業員および、仲介業従事者のカジノ入場を禁止する法律も施行。こちらも公務員同様に春節のみが例外扱いとなっている。
コロナ対策下でVIPがチップの現金化に苦慮?
現在、厳格な感染症対策下に置かれているマカオのカジノ施設では、一部のVIPルームで現金化のニーズに対応できていない模様。今回の容疑者夫妻は、そういった顧客をに話を持ち掛けて現金化を代行、その7%を報酬として得ていたのだという。
なお、今回の被害者と容疑者夫妻は今年8~9月にかけても同様の取引を2度繰り返しており、この際は問題なく現金化を完了している。現金化の詳しい手法についてはまだ明らかになっていない。