香港政府は11月2日、6日~12日に行う新型コロナウイルスの方策について発表した。一部の細かな点で違いはあるが11月5日までの方針と大差はない。一方、11月13日より、中国本土(台湾とマカオを含む)以外の外国から香港に入る人には全て、ホテルでの14日間の強制隔離を義務付けた。トラベルバブルによるビジネスレベルでの14日の強制隔離が免除されたとしても、観光レベルでの渡航は逆に遠のいたともいえる厳しい措置となった。(中略)
香港政府はシンガポールとトラベルバブルに合意しており、内容にもよるが基本的にビジネスでの出張では14日の強制隔離は免除となる。トラベルバブルによるビジネスレベルは緩和の方向に向かっているが、観光レベルでの日本を含めた外国と香港の往来などはこの措置によって逆に遠のく形となった。
世界的な感染者はいまだ拡大傾向にある
直近の感染状況としては、感染者数上位3か国であるアメリカ・インド・ブラジルで相変わらずの右肩上がり、それに加えてフランス・スペイン・イギリスといった欧州主要国でも第2波による感染拡大が続いている。
世界の新規感染者数は7月下旬の22~29万人に対して10月は55万人と劇的に増大。これらの情勢を見たうえで、香港当局は水際対策を緩めることはできないとの判断を下した。
シンガポールとのトラベルバブルは例外
具体的な隔離は、中国本土・台湾・マカオからの入境者は自宅かホテルでの14日間隔離(※選択可)。それ以外の国からの入境者はホテルでの14日間隔離(※搭乗前にホテルの予約確認書提示を求められる)。シンガポールからのビジネス出張目的の入境に限り、強制隔離が免除される。
渡航制限の解除に向け、周辺国と積極的に協議を進めていた香港当局。その雰囲気が今回の発表で一変してしまった形だ。